だけど、悠基が私の怯えを見逃すはずがない。




お願い、そんな心配そうな顔をしないで?



私は心配してもらえるような女じゃない。




私は、愛歌さんの―――





「亜美、大丈夫か?」




やっぱり安心する、悠基の声。



だけど。




「亜美、体調悪ぃなら保健室に……」


―――パシッ




ごめんなさい。



今は逃げることを許して……!!




「……あ、み?」




私は、呆然とする悠基とみんなを残して走った。



私を心配して、私の手首を掴んでくれた、悠基の手を振り払って―――