だけど、仕方ない。 みんなに負けてほしくなんかないから。 少しでも怪我を少なくしてほしいから。 そして。 私が守りたいから。 『あっ!!』 もう半分近い人たちが倒れてる。 留衣は唇が切れてるし、智は左腕を痛めてる気がする。 『拓也君、行ってくる』 「あぁ。傷つくんなよ?」 『うん。 1時間でカタつけるから、警察の目誤魔化しといてね』 「はいよ」