『あんまり長く私を1人にしないでよ?』 「……ふっ。 うちの姫は、怒らせたら恐ぇからな」 ―――笑顔で送り出すこと。 「行ってくる」 『うん』 言葉は少ないけれど、ちゃんと通じ合ってるって信じてるよ。 それから悠基が出ていって、ドアが閉まる音を聞くと、その場に座り込んだ。 大切な人を送り出すことが、こんなにも辛いなんて……!! でも。 『私が悠基の言葉にうなずかなかったの、気づいてたかな』 “亜美、絶対に出てくんなよ” 『……やーよ』 いざとなったら、行くからね―――