「なぁ、よこせよ」 ―――お前を全部。 「俺だけに」 思わず反抗したくなっちゃうような、自己中な告白。 でもそれをしないのは、悠基のかすれた声のせい。 大きな大きな、悠基の想い。 声から、腕から、瞳から。 全身から伝わってくる。 ゆずれない気持ち。