至近距離でそんな瞳で見つめられたら、勘違いしちゃうよ……。 私たちは想い合ってるんじゃないかって。 好きな人から離れたくなかったけれど、期待して報われない方がもっと嫌だった。 だから放してもらえるよう、口を開きかけたけれど、悠基の方が早かった。 「あん時、決めたんだけどな」 そう言うと。 私がもう顔を逸らさないとわかったのか、私のあごを掴んでいた手を放し、自分の腕の輪に私を完全に閉じ込めた。