「碧依、どうせ卒業式泣くんだろ?」

「泣かないよぉー!悟のバカっ!」

「なんでそこでバカなんだよ!?」

「ていうか、碧依絶対泣くから」

「うわっ!大輔までひどい!」


ぷぅーっと頬を膨らましながら「泣かないもん」なんて呟く碧依。

これから先も隣にいられるんだって思うと、自然に笑顔になった。


「なぁ、碧依。泣くことは恥ずかしいことじゃないんだぜ?碧依の心が優しいから、泣くんだよ」

「心が‥優しい?」

「そう。碧依がみんなを思ってるから泣くわけで、それは心が優しいからなんだよ」