幼なじみ物語2

同じように俺の両手を握って、碧依は笑いながら言った。


「今度はあたしが言うよ。“悟ならできる。自分を信じて。”」


碧依の言葉が嬉しかった。

同時に、碧依が愛しくなった。

好きって気持ちが溢れ出して。

俺は碧依を抱きしめていた。


「悟?」


不思議そうに碧依が声をかけた。

俺は何も言わずに、ひたすら碧依を抱きしめた。

好きだ。大好きだ。


「ごめん‥‥少しの間こうさせて」


震えた声でそう言うと、碧依は優しく微笑みながら俺の背中に腕を回した。

碧依から伝わる体温が心地よかった。

ずっとこうしていたかった。

俺は碧依と抱き合ったまま、温もりを感じて安心感を得ていた。