そんな時・・・




“ブーブー”





携帯が鳴った。



ディスプレイを見ると、『碓氷』と表示されていた。



私は急いで画面を開いて、電話に出た。



「も、もしもし・・・」




緊張しているからなのか、少し声が裏返ってしまった。




『あ、美咲ちゃん?ごめんね、こんな時間に・・・』


「別に気にしなくてもいいぞ・・・それより、なんで学校休んだ?」


『ちょっと、頭痛くてね。でも、明日は行けるから』


「連絡してくれればよかったのに・・・」


『だって、美咲ちゃん連絡すると無理して俺の家に来るでしょ?今日だってバイトあったし、もし来たら夜遅くまで生徒会の仕事やっているでしょ?そしたら、今度は美咲ちゃんが体調崩しちゃうでしょ?』



こ、こいつ・・・わかっている。

確かに、無理してまで碓氷の家に行っていたかもしれない。