苦しくて
でも何が苦しいのか
わかんない

みんながあたしに
聞くんだ

何が嫌なのって

あたしだって
わかんないこと
答えられるはずないじゃん

なのにみんなは
そっぽ向き
もう知らないと
はじめから
本気で差し出してもない
手をさっとしまう

はなっから
表面だけたろ

勝手に弱者と決めつけて
勝手に安っぽい
哀れみの言葉を放つ

最低だね

でもこの世は
最低じゃないと
上に上がれない

だってこの世自体が
最低だから


あたしはこの世を
変えてみせる
なんて大袈裟なことは
言わない

無理なことを
大声で叫ぶのは
政治家だけで
はちきれそうなほどに
お腹いっぱい


ただあたしは
この世を
この腐った世を
見ないために
眼を閉じる

何があっても二度と
開くことがないように
かたくかたく...


こんな世は
モノクロで十分

赤い血が流れる人間も
青々と茂る木々も
さんさんと降り注ぐ太陽も
この世にはないのだから


だが決して
全てがモノクロに
なろうとも
あたしの眼が
二度とこの世を
見ることはない

永遠に...