「ずいぶん手慣れたもんじゃねえか、銀波センセイよぉ。このテ使って今まで何人食ってきたんだ?」


「い、いつも向こうから勝手に来るんだよ



「まぁな。そんなバカ女どもは知ったこっちゃねぇ。しっかし若い女に人気の作家がこんな豚だとはな。とりあえず写メでも撮っとくか」


「待て!それをどうする気だ」


「銀波がこんなキモ豚だってわかればファンもみんな逃げてくだろうしよぉ」


「頼む、それだけは勘弁してくれ!もうすぐ映画化の話も決まりそうなんだ」


「映画~?そいつぁ丁度いいや。おまえキャスティングに一枚噛めるか?」


「そりゃちょっとは融通利くと思うけど」


「おまえ、Pooh!ってアイドルグループ知ってるだろ」


「知らん。偶像なんかに興味はない」


「おまえが一番の偶像だろうが」


俺はそう言って奴の頭をバットで軽く小突いた。


「ぎゃあああ!!!殺さないでくれーー」


「大げさなんだよバカ。じゃあそこの加藤香奈子をなんとしてもおまえの映画の主役に抜擢しろ。できなかったらおまえの写真ネットにばら撒くからな」


「わかった!なんとかする」