幸せの残量─世界と君を天秤に─



「あ、」


巧先生だ……。


イソイソ

って、なんで私隠れてんだ。


診察が終わり、帰ろうとしたら前方に巧先生を発見。
そこで隠れる私は何なんだろう。


隠れてるせいで私には気付かずに通り過ぎる巧先生。

………。


いや、隠れたのは私だ。
気付かなくて当たり前だって。


……寂しいとか思ってないし。
思う理由がないし。

って、誰に対しての言い訳?


……言い訳?
何に対して?

ヤバい。これ泥沼化。