「んっ…ちょ……巧さっ」


軽く重ねるだけのキスを沢山降らせてきた。


「はあっ…巧さん」


「何だ」


私が涙目のまま睨んでも巧さんはしれっとしたまま平然としていた。


「何するんですか」


「キス」


「そんなことは分かってるんですよ!もうっ…あんまり心臓に負担をかけさせないで下さいよ」


「ふーん?お前心臓に負担かかる程ドキドキしたわけ?」


楽しそうに笑う鬼畜、もとい巧さん。


……墓穴掘った。



「もう少し楽しませてやる」


自分が楽しむの間違いじゃないすか。



迫ってくる巧さんの綺麗な顔をぼんやり見つめながら、夜は更けていった。