幸せの残量─世界と君を天秤に─



「ね、巧さん」


「なんだ」


「好きですよー」


「………何が目的だ」


「これ、抜いてもらえません?」


にっこり笑って自分の腕を指差した。

点滴の針を。


「駄目だ」


「……ケチー」


「ケチじゃない。…こら、抜こうとするな。大人しくしてろ」


「むー……」


この違和感が苦手なんだよねぇ。

んむー。


「……おい」


「…ん?」


巧さんと話していると、横から聴こえた声。


「どしたの?」


不良君が物凄く不機嫌な顔で此方を見ていた。


「………」


「いや、何?」


「………」


えー……。声を掛けてきたにも関わらず、終始無言な不良君。

君は一体何がしたいのかな?