幸せの残量─世界と君を天秤に─



私が見つからないのか、不良くんは未だに辺りを見回している。


「こっちこっち」


上から声を掛ければ、顔を上げた。


…なかなか綺麗な顔。


目を引く赤い髪しか見ていなかったけれど、不良くんの顔は予想外にイケメン。



「……何してんの」


そして声もなかなか良いじゃないか!


「んー、ちょい待って」


ここからだとちょっと喋りにくいから。


「よっ…しょ」


「ちょ、危なっ」


そんな声が聞こえたのも一瞬で。

私は一気に飛び降りた。


「何して……」


いきなり飛び降りたものだから、不良君が吃驚してる。


いや、二メートル位だから全然平気なんだけど。

あ、でもちょっとだけ足痺れる。


軽くふくらはぎを擦って近付いた。