「そんじゃー、行きますか」
「…あれ、もう放課後?」
「亜優美、何寝惚けてんの?」
…いやいや、寝惚けてはいないと思う。
うん。最近時間が経つのが早いなー。ホント早い。
「亜優美ー、ブツブツ言ってないで行くよー」
「ああ、うん」
釈然としないまま、だけれど気にしても仕方がないので大人しく柿崎についていく。
「おお、イケメン発見」
「……」
「わっ、あの人髪の色奇抜ー!レインボーだ」
「……」
「ちょっと見て。あのカップル完全にキスしてるよ」
……柿崎ってばさっきから口が閉じることが無いんじゃないかってくらいに喋りっぱなし。
いや、うん、全然嫌とかじゃないんだけど。
なんか意外だなー…って。
駅までの道のりで柿崎が見付けたイケメンの数、五人。
……ハンターかっ!
もう柿崎怖いよ!