キミが翔ける道

彼女の声が聞こえたよう気がした。


角を曲がり見ると、そこには緑一面の芝生に彼女が身体を倒して1人空を眺めていた。




好きって言ったよな?
…独り言だったのか?



彼女の周りにはただ芝生と小道があるだけで、周りは校舎に挟まれた場所。



彼女の姿を隠すものなんてない訳で…俺は“1人なんだ”と確認し、彼女に歩み寄った。




「…春川さん。」




「え?」




驚いた様子で俺を見る瞳。

大きな目を更に大きく見開いて見せた彼女は相当俺の登場に驚いた様子。