だって、店長が、今度は両手であたしの頬を優しく包んだから。

「店長」

「桃ちゃん」

そう言って店長は、ゆっくりとあたしに顔を近づけて来た。

うそ…

最初はそっと唇と唇をつけただけだった。

ゆっくりと顔を離し、

「可愛いね」

と言われ、今度は激しく求めるようなキスをされた。

あたしの頭は一瞬真っ白になったけど、



一度でいいから店長を自分のものにしたい

一度でいい

今だけでいい



本能で感じて、精一杯大人のキスを返した。

求められたなら応えたい。

あたしは…体で、店長に、応えられるくらい、大人です。

大人だから、面倒なことは言いません。

あたしは店長に自分の体を密着させた。

店長はあたしをきつく抱きしめて、言った。

「桃ちゃん…いい?」

あたしは返事をする代わりに、

店長の頭に手を回し、

ゆっくりと顔を近づけ、

舌に優しく吸い付いた。