俺様王子のお姫様

高石優は黙ったままだった。

着いた場所は近所の公園。
私達はベンチに座った。

「はい」
高石優は私に飲み物を
差し出した。

「ありがとう…」
「…大丈夫かよ」
「へ…ああ…っていうか
してる事はあんたと
変わらないんだからね」

って…私は素直に
お礼も言えないのか。

「そうだな…でも
俺の時よりも嫌がってる
ように見えた」
それは…そうかもしれない。
けど、それは高石優に
言わなかった。

「…助けてくれて
ありがとう。
何で来たの…??」
「たまたま通った」

でも、そのわりには
息切れしてたよね?

内心そう思ったけど、
それは聞かなかった。