秀はただ久しぶりに
私と会ったから…
だから電話した。
それだけだよ…。

「…空」
隣で見ていた香織と
拓翔は心配そうに私に
近づいて来た。

「あ…ごめんね」
「何で空が謝るの。
大丈夫??」
「うん…」
本当は嬉しかった。
秀から電話くれたのが
嬉しかった。

「…空、惑わされんなよ」
拓翔は真剣な顔で
私に言ってきた。
「え?」
「中学の時…秀…」
「わかってる。」
拓翔の言葉を遮った。
その後は…思い出したく
なかったから。

「わかってるよ…。
忘れる訳ないじゃん…」

「…優の事よろしくな?」
「え?」
「あいつ、悪いやつじゃ
ないからさ」
そんなのわかってる。

高石優はストレート…。
だから、わからなくなる。