俺様王子のお姫様

秀とは中学の卒業と
同時に別れた。
理由は、高校を離れて
お互い遠距離恋愛ができる自信がなかった…。

「久しぶり…だね」
「元気だったか?」
「うん、秀は?」
「まあ、ぼちぼち」
それから沈黙が流れた。

「あー…私…遅刻しそう
だから行くね?」
「あぁ」
「じゃあ、バイバイ」
他愛もない会話。
何か変な感じがした。

「空!」
少し秀と離れた時に
秀に呼ばれて後ろを
振り返った。

「…今度電話していい?」
「え?」
びっくりだった。
「駄目か…?」
「駄目じゃないけど…」
「よかった!じゃあ、また」
「うん…」

何故だろう…。
少し期待した。