ティッシュに涙と少しの残骸

なんで?
なんであたしが星流の一番じゃないの?
ずっと傍に居るのに
ずっと星流を見てるのに
なんであたしじゃないの?

【真雪!?どうしたの?】
「ん?なに…」

涙が頬から顎に流れてきた。あたし…泣いていた。

【どこか痛いの?それとも私真雪を傷つける事言った!?】
「大丈夫、目にゴミ入ったみたいだから」


ああ…
そっか、そうなんだ

この気持ち、この想い
あたしは
星流の事が
好きなんだね

星流に片想いしているんだ


「今日は一人で勉強するね」
【解んないとこあったらメールして】
「うん、じゃまたね」
【バイバイ】

星流に手を振り後ろ姿が小さくなるまで玄関で星流をみつめていた。
家に入りスカートを脱いで冷凍室を開けた。多分特売品のアイスだろう、同じ箱が3つある。バニラは好きだけど…
とりあえず一本食べて扇風機の前に座る。生ぬるい風を身体に受けながら星流の事を思い出す。
星流の片想いの相手が羨ましい。見知らぬ存在に嫉妬しても仕方ないのにあたしの醜い炎は黒く燃え上がった。