ティッシュに涙と少しの残骸

ドアノックが室内に響いてちょっと間を開けてから担当の田村さんが入ってきた。

「月下さんちょっとお話しがあるんですけど」
「なんですか?」

私の少し機嫌よさそうな表情を見れてほっとしたのかドアに向かい日浦医師と呼んだ。足音が床からベッドに伝わって私のお尻を刺激する。ベージュのカーテンから現れた白衣姿に緊張した。

「今日から月下さんの主治医になります。日浦と申します。」
「あっ…はい」

一礼をして穏やかに微笑んでくれた。
…ちょっとドキッとしちゃった。