ティッシュに涙と少しの残骸

猛の言葉に何も言い返せない美葉さんの代わりに侑一さんが答えた。

「お前が星流ちゃんと毎日会ってるからだろ」
『それは理由があったから』
「理由ってなんだよ。彼女を大切に出来ないなんて最悪だな」
『美葉と星流は違うだろ』
【もういいよ!!】

これ以上口論が聞きたくなくて思わず叫んだ。

【…やめて、喧嘩しないで。ちゃんと誤解を解かなきゃ。そうでしょう?美葉さん】

私に名前を呼ばれて伏せていた顔を上げた美葉さんの輝きを失った瞳は虚ろで灰色の世界しか見えてないような…
そんな悲しい色をしていた。