ティッシュに涙と少しの残骸

最初に美葉が気付いて顔を強張らせたのを侑一が見てから侑一も俺に気付いた。

『美葉、今までごめんな。それからありがとう』

侑一の目を見て息を吐いて腰に力を入れた。

『美葉のこと頼むな。お前ならきっと大切にしてくれるだろ。ふたりとももう俺のことは気にしないでくれ』

静かに告げてふたりに背を向けた。カフェのドアをくぐり熱いアスファルトに足をつけるとはっとしてさっきの店へと戻ったら星流は居なかった。
まずい。また何か奢らなきゃいけないな。ケータイを左ポケットから取り出し電話をかける。

『ごめん!今どこだ?』

ケータイを切って星流が待ってる場所へと俺は走った。