ティッシュに涙と少しの残骸

階段を昇りながら入っていいのにと星流に笑われた。ハンディタイプのポカリを両手に2つ持ち、1つを俺に手渡した。
ノブを下げ押しドアが開く。そんな当たり前の行為にも俺の心臓は高鳴った。

【適当に座って】
『あぁ、星流らしい部屋だな』
【可愛いもの、好きだもん】

フリルたっぷりの白いベッドカバーがかかってる。そばにはハートのクッションが置かれていてこれにも周りにはフリルがあしらわれていてリボンまで。

『フリル好きなんだ』

ベッド付近に座りクッションを手に取った。ポカリを飲みながらなぜかフリルに惹かれるんだよねと俺の好きな笑顔でわらう。
一呼吸してから隣に座り、薔薇のついたノートを渡された。

【読んで】

星流の言われた通りに全ページを読んだ。その間星流はそのノートに挟んで有った写真を大切そうにじっと眺めていた…