ティッシュに涙と少しの残骸

猛と関わり合うようになってお母さんともきちんと向き合えるようになってご飯も食べるようになったんだ。
お母さんたらすごく喜んでくれてご飯の量がちょっとずつ多くなってんですけど?
ふふっ、ちょっぴり困るんだけどいっか♪
最近じゃご飯を楽しみにしてる私が居るんだよね。変わったのは猛のお陰だね、ううん違った。“変わった”んじゃなくて“元通り”になりつつ在るんだ。
心の中で小さく呟いてからコートに袖を通す。いつもの河原へと向かう為玄関のドアを開けた。息を口から吸い込み口から吐いて足早に歩き出す。

まだ来てなかったかぁ…、空に向かって背伸びをして来た道をなんとなく振り返ったら

【猛っ!】

猛の姿が見れてほっとする。ちー助が私の元へと駆けて来てくれたからそのまま土手をおりてちー助と追いかけっこを始める。

【猛―!!早くおいでよ~】

優しく笑いながらゆっくり土手を降りてくる猛に苦笑いをしつつちー助を追っかけた。