ティッシュに涙と少しの残骸

やだ、どうしよう…
なんて言われるのか怖い。
気持ち悪い
食べた後吐いてるんだろ?
気持ちの問題だからすぐ治るよ
猛の方を見れない。小刻みに手が震えてる。カタンと何かを置く音がして

『色気ねぇな~』

え…?意外な感想に驚いてゆっくりと猛と目線を合わせた。肩がまだ震えている。ため息を吐いて目を見て

『そんなんじゃ男も寄ってこないぞ。もっと太れ!胸に肉つけろ』
【なッ!?猛のスケベ!】
『男はみんなスケベだよ。ほら、卵入れるか?』

かあっと頬が熱くなり、猛の手から卵を奪い取り、殻を割る。かき混ぜてたら烏龍茶を入れたグラスが右側に置かれた。少しムッとしつつ手を合わせる。

【いただきます!】
『ご飯も食えよ』

山盛りのご飯を見てそんなに食べれる訳ないでしょ!って怒鳴っちゃったよ。
温かい鍋を向かい合って会話しながらつつく。誰かと一緒にご飯を食べるなんていつぶりだろう。ご馳走になったお礼に後片付けをして、ちー助と綱引きをして遊んだ。
ちー助ったら本気なんだもん!すぐ疲れちゃった。時間が気になりふと時計に目をやった午後9時前。