ティッシュに涙と少しの残骸

【ちょっ!?私なにかまずい事でもゆった?】
『いや…っ、ごほっ』

おもいっきりむせてる猛を尻目に缶を開ける。

【変な猛】

缶に唇をつけてゆっくりと口内を満たしてゆく。コーヒーのほろ苦さとミルクの甘さが口の中で手を繋いでカフェオレに成り立っている。

『今日ウチ来るか?』
【はっ!?】

今度は私がカフェオレを吹き出す番になるとこだった。いきなりのお誘いに硬直しちゃったじゃんか。

『母さん夜勤で居ないし俺ひとりじゃ食いきれないし。星流が良ければの話だけど』

え―っと?つまりは猛の家には誰も居ないって事になるんだよね?それで誘ってるって…つまり…

【いいのかな…?】

ぽそり、と呟いて猛の顔が見れないからちー助を目で追っかけた。

『ああ、ちー助も喜ぶよ』

小さく呟いたのに聞こえてたのね。カフェオレを一気飲みしちー助を呼ぶ。

『帰るか』

ワンッ!

【ちー助!今日は私と一緒だよ♪】

今日は私がリードを掴みちー助に引っ張られながら猛の家へと向かった午後6時半。