星流は土手をおりてちー助と追いかけっこを始めた。ジーンズの右の尻ポケットに入ってるケータイが鳴ったのでパチッと開く。
【猛―!!早くおいでよ~】
星流には美葉のことを知られたくなかった。なぜだかは、解らないけどあの時そう思ったんだ…
ネクタイを締め息を大きく吐いて革靴を履き、花束を持ってドアを開ける。ちー助が心配そうに居間から飛び出してきた。
「ちー助、ごめんね。すぐ帰ってくるからね」
『ちー助!留守番しっかりな』
母さんと一緒に兄さんが眠る場所へと向かう。桜の花びらが風に乗って俺の唇に当たって、落ちていった。今日は日曜日、小春日和の穏やかな午後。
将は受験に合格して全寮制の高校へと1週間前旅立った。家から電車で2時間くらいで着くからそんなに離れてはいないが母さんは心配し過ぎて体調を崩し、しばらく寝込んだ。もう俺しか居ないんだ、しっかりしなきゃな…
車窓に映る見事な桜並木をなんとなく目におさえた。
【猛―!!早くおいでよ~】
星流には美葉のことを知られたくなかった。なぜだかは、解らないけどあの時そう思ったんだ…
ネクタイを締め息を大きく吐いて革靴を履き、花束を持ってドアを開ける。ちー助が心配そうに居間から飛び出してきた。
「ちー助、ごめんね。すぐ帰ってくるからね」
『ちー助!留守番しっかりな』
母さんと一緒に兄さんが眠る場所へと向かう。桜の花びらが風に乗って俺の唇に当たって、落ちていった。今日は日曜日、小春日和の穏やかな午後。
将は受験に合格して全寮制の高校へと1週間前旅立った。家から電車で2時間くらいで着くからそんなに離れてはいないが母さんは心配し過ぎて体調を崩し、しばらく寝込んだ。もう俺しか居ないんだ、しっかりしなきゃな…
車窓に映る見事な桜並木をなんとなく目におさえた。



