執事と共にお花見を。

「咲くかしら」

「ええ、きっと」


そういうと、春樹は宙を蹴った。

木に負担を掛けない、それでいて鮮やかな着地。


「さあ、お嬢様」


と、手を差し伸べる。

恵理夜は、その手を握り、彼の胸めがけて宙を舞う。