馬に乗った明らかに偉そうな男に聞くと、私をジッと凝視している
まるでなめ回すかのように私を眺めていた
「ふっはははは!!」
「へっ…」」
突然笑い出すものだから、思わず間抜けな声がつい出てしまう
「面白い女だ。こいつは使える」
そう言うと突如私の腕を掴み、自分の乗っている馬へと引き上げた
そして自らの後ろに座らせる
「ちょっ!!何するんですか!?」
「城へ連れ帰る」
「………はい!?」
城ぉぉぉおおお!?
「降ろして下さい!!」
「動くと落ちるぞ」
いつの間にか馬はどこかへ走っていた
「ひぃ―ッッ」
「俺に掴まっていろ」
馬に乗ったのなんて初めてで、私は必死にその人の背中にしがみつく
顔まで背中に埋(うず)めた
風が頬を撫でて、寒いくらい
身が震えた

