未来から来ました?


いやいや、駄目駄目


それじゃ何?何て答えるの?




頭を抱えて悩んでいた時、蹄(ひづめ)の音が耳に入ってきた


音の方を向くと、そこには馬に乗った数人の男たちがこちらにやって来るのが見える




「成政、こいつは誰だ」




先刻の少年は地面に片膝をつき、頭を深々と下げながら言った




「何者かと問うても答えないのです」




ギロリ、とその男は私を睨みつけ口を動かした




「何者だ」




何この威圧感


吐き気がする…


足が震えて仕方ない




あまりの恐怖に声すら上げられない




「死ねぇぇぇえええ!!」




瞬間、茂みから一人の兵士が飛び出して来た




「危ない!!」




私は咄嗟に少年の脇に差してある刀を抜き飛び出す


グサッと言う音が鳴りそうな程綺麗に刀は刺さり、襲い掛かって来た男は崩れ落ちた




「だっ大丈夫ですか!?」