城内部へ案内されると、一室で待つようにと指示を受ける
しばらく待っていると、着替えを終えた信長様がやって来た
「殿!この者は一体何者でございますか!!」
信長様の両脇に座る数人の男の内、一人が口を開く
「俺の命の恩人だ」
「何故(なにゆえ)このような者を連れ帰ったのです」
「使えると思ったからだ。それ以外に理由があるか?」
「しかし!!得体の知れぬ者を連れ帰るなど…今川方かも知れませぬぞ!!」
その言葉に信長様はピクリと反応した
「こいつは部下と、俺を助けた。二度も今川の奴を殺したのだぞ?」
「ですが!!」
―――ドンッ!!―――
大きな物音にビクリと体が跳ね上がる
信長様が刀を床に叩き付けたのだ
「口説い!!こいつは恩人だ、何と言おうとこの城に置く。良いな」
圧倒的な態度の前に、皆言葉が出なかった

