アルホード王国




レオナルドは式の後、遺体が安置されているチャペルに一人居た。
父の綺麗な死に顔を見つめ、頬に触れる。




父上……。
病死なのですか?
そんなわけありませんね。
あなたは病気を患っていなかった。



だとしたら…やはり、暗殺か。



「父上……」



床に膝をつくと、涙が溢れ出た。
式の間は暗殺犯を探そうと堪えていた涙が頬を濡らした。



ガタンッ!



突然の物音に涙が止まった。
そして、刀を抜き、身構える。



ガタッ…



チャペルの床が一ヶ所動き、人が飛び出した。



「誰だ!」


暗がりに目を凝らす。


「そんな物騒なもん俺に向けんなよ」


「レオン…」


レオナルドは刀を鞘に収めようとしたが、レオンは「収めるな」と止め、クリスの遺体に近づいた。



「何で…」


「誰かに着けられてたかもしんねぇ」


「え?」


「式が終わって、処刑台に向かったら変だろう?」


その言葉にレオナルドはあることに気づいた。


「チャペルの床が処刑台に繋がっているのか?」


「あぁ」



おもむろにレオンはナイフを取り出し、クリスに刃先を向けた。