バサバサバサッ ただならぬ気配を感じ取ったのか、鳥の群れがいっせいに飛びった。 まるでそれが合図だというように、二人は同時に飛び出していった。 お互い飛びかかりながら剣を出す。 「《氷剣》」 「《水剣》」 ルナの手には純白の剣が、ミルの手には空を切り取ったような剣が握られていた。 ガキンッ 二つの剣のぶつかる鈍い音が響く。