「…有沙さん…。」

「ダメなの、私のやり方だと護君の守護霊も除霊しちゃう…。守護霊をなくした人は…、1時間しないうちに、突発的な事故で死んじゃうの。」

「早くぅ…。俺が…満員電車に乗る度に…陽ちゃんの事を…思い出して…泣いていたから…。」

「でも…。」

私は自分が震えているのがわかる。

「このままなら…、俺は呪い殺される…。その前に…。」

確かにそう。このままなら護君は…。
もう…どうしようもない!
それなら…。

「ヤァー!」

私は再び集中して気を放った。

護君が光に包まれ、女の子の霊と…護君の守護霊の気配が消えていった。

私は、電車から飛びおり護君に駆け寄った。

「陽ちゃん…。」

「大丈夫、もういなくなったよ…。」

「俺が…、陽ちゃんを苦しめた…。あっちで…謝らないとな…。許してくれる…かな…。」

「しっかりして…。私との結婚はどうすんのよ!」