白亜の記憶

「何?」

「異種間交流」

手を、額から、少し離す。

冷たい感覚が、手のひらから押し寄せる。

額を入り口に、体中に、その感覚が入り込んでくる。

ヒンヤリとしていたはずの感覚は、暖かくなって、心地よく、身体の中を流れていく。

「多少ヒーリングの効果があるらしいんだけど」

ある、のかもしれない。

けれど、心の中にまで入り込んできて、それはちょっと暴れてくれた。