白亜の記憶

白亜はタメイキをついた。

そして、その、すごいヒトに、ほとんど憎むような瞳を向けられたことをクッキリ思い出す。

もっとそばにいさせてくれたほうが、ちゃんと守れるのに。

絶対に、そばにいさせてくれそうにない。

風族の観客は、そこに咲いているように、静かに、恍惚として、ニナを見上げている。

と、

妙な気配を感じた。

誰もが、ニナに見とれている中、何かが動いた。

白亜は、そっと舞台に近づいた。

この闇色の服では目立ってしまう。

ちゅうちょして、舞台の端の護衛を手招きする。