白亜は納得した。

そのまま身をひそめ、『歌会』を見つめる。

ニナは、静かになった会場で、歌い始める。

透き通った、キレイな声。

周りの空気を響かせる、確かな声量。

完璧な音感。

白亜は、歌を必要とする種族ではないのに、カタまってしまった。

その、魅力的な声に、とらわれてしまったのだ。

『クリソベリルの瞳』を持っている、だけじゃない。

その声以外にも、イロイロなものに恵まれているようだ。