4月、私は中学2年生になった。
部活では後輩もでき毎日充実した生活を送っていた。
新学期になったが、学年の先生・教科担の先生も変わらずまた去年のような学校生活がおくれると思っていた・・・
休み時間去年から仲のよかった斉藤リカコが話しかけてきた。
『次、何の授業だっけ?』
いつもリカコはテンションが高めだ。
『今年初の英語の授業だよ』
と私は微笑みながら言う。
私は英語は好きだったが成績はいまいちだった。
自分なりには頑張ってたんだけど・・・
キーンコーンカーンコーン♪
チャイムが鳴った。

『おーい、せきつけ』
教科担の中野先生はがっちりしていて、アメフトをやっていそうな人だ。
おっと・・・中野先生の後ろに誰かいる!!
カッコいい。
ハーフっぽい顔立ちで鼻はスラーっとしていて、なおかつ高い。
『えーっと、今年先生になったばかりの浅尾先生だ』
浅尾先生が頭を下げ自己紹介をはじめた。
『はじめまして。浅尾裕也です。さっき中野先生から紹介があった通り今年初めて先生になりました。みんなの事もこの学校の事もあまりわからないですが一生懸命やるのでよろしくお願いします』
『えーっと、今年度はクラスを半分に分けます。偶数は浅尾先生に奇数は俺な!』
『マジ?』『ありえな~い』『えー』
さまざまな声がクラスを飛び交う。
そういえば私の名前は樋下 朱音。
苗字は「ひもと」と読む。
出席番号は18番。
やったぁー。
浅尾先生のクラスだ。
そんなことを考えてるとき、隣の男子に声をかけられた。
『樋下、お前さ出席番号たしか18番だよな?俺8番だからよろしくな』
隣の席の男子の名前は大野 劉
この難しい漢字を書いて「りゅう」と読むらしい。
劉は幼稚園のころに両親が離婚していて、最初はお母さんと暮らしていたが病気でなくなってしまったため今はおばあちゃんと二人で暮らしているんだって。
私の両親は二人とも浮気をしていて、私が1歳の時に離婚をした。
けど二人とも私を置いてどこかにいってしまったみたい。
だから昔からおばあちゃんとおじいちゃんと3人で暮らしている。
家庭環境が似ているため、お互い相談をしあったりすることが多いんだ。
キーンコーンカーンコーン♪
チャイムが鳴った。