♥love girl♥



「俺、捨て子だったんです」


「えっ...」


あたしと一緒...?


「けど、俺が捨てられたのは中1の夏。今にも倒れそうなところをお父様に救われ、ここで一生働くことを誓ってここに置いてもらいました。当時の蓮様、大雅様、隼斗様は大変でしてね...。当時、隼斗様は中学3年生、蓮様と大雅様は小学2年生。とても大変でした」


そっか...


「川嶋さんは、お母さんの顔とかって覚えてるんですか?」


「親の顔ですか?うろ覚えですが覚えてます」


まだ川嶋さんは両親の顔、覚えてるんだ...


「玲華様は....」


「全然覚えてないです」


悲しく首を振る


「きっと、蓮様は似た雰囲気に引き寄せられたのでしょう」


「似た雰囲気?」


「はい。玲華様と初めてお会いした時、守ってあげたいと不覚にも思ってしまいました」


守ってあげたい...?


誰を?


「蓮様がご心配されるのもよく分かるんです、俺」


「どうしてですか?」


「玲華様はとてもクールなので、好きかどうかっていうのは分からないからだと思います。あ、でも!!それでどうってことはないですから!!!」


とても戸惑ってる川嶋さん


...こういう人が捨てられちゃうんだ...


やっぱり...あたしもめんどくさくなったのかな...?