――眩しい――


辺り一面、真っ白の世界


遠くから歩いてくる、愛しい影


間違えるはずない、大雅だ


でも、なんでか声が出ない


あたしは地面に座り込んだまま


「玲華、今までごめんな。1人にさせて。蓮なら、お前を守ってくれっから。アイツを信用しろよ」


大雅...?


あたしの目の前に来て、立ち止まる


「玲華、俺は今でもお前を愛してる。お前もそうだろ?」


声は出ないけど、首を縦に振る


「良かった」


懐かしい、大雅の笑顔


「俺は玲華が忘れない限り、ずっと待ってる。だからお前は、そっちの世界で今を生きろ。俺は玲華が笑ってねえと嫌なんだ。蓮のそばで、蓮のために笑って」


なんで...そんなこと言うの...?


「玲華、愛してる」


そっとあたしの唇にキスをして笑った


「蓮と幸せにならなかったら絶対許さねえから。俺はちゃんと遠くで見てっから。玲華は1人じゃねえからな!!」


大雅はどんどん遠くなっていく


「た...大雅っ!!!」


ようやく声が出た時には、もう大雅の姿はどこにもなかった...


大雅...ようやく出てきてくれたんだ...


大雅...愛してるよ....