痛いほど分かっております


「分かったら二度と俺らに近付くな。俺は他の女に興味ねえから」


「蓮様の分からず屋ですわ!!!」


そのまま女子は吐き捨てて教室を走って出て行った


「ンだよ、アイツら...」


蓮は余計に不機嫌そう


いや、アンタね...


みんなの前であぁ言えばそうなるのなんか分かってるじゃん


「はぁ...」


「玲華、溜息も増えたね」


「それは実感してます...」


蓮のせいで...溜息が増えた!!!


「蓮ってホントバカ...」


「あ?なんか言ったか?」


「いえ、何も...」


ちょっとの間、やっぱ黙っていよう...


蓮の機嫌、悪すぎる...


放課後になってもやっぱり蓮の機嫌は悪い


「彩香、一緒に帰ろー?」


「蓮様は?」


「蓮、機嫌悪いから危険なんだよね~...」


「けど玲華...後ろ...」


「へっ?」


振り返ったら、蓮があたしのカバンも持って仁王立ち


「お前は俺と帰んの。他の奴と帰ってナンパでもされてみろ。俺が絶対許さねえっつうの。んじゃ、コイツ借りるから」