心構え
会社の歴史
経理関係・・・
はっきり言って,よくわからない.
仕訳?
借りたり貸したり?
借りたものは返せばいいだろう.
自分の中に,すんなり入ってくるものが何も無い.
簿記かあ・・・
たしかにボキは難しいが,俺に言わせれば,ボッキのほうが自信はある.
社章をつけたお偉い方たちは,これだけは,他社のセミナー任せだったんですな.
「電話応対」.
電話応対は,難しい.
“敬語が難しい”という話ではない.
一般論は,十分だ.
挨拶,おせわになってます・・・キーフレーズを頭にいれれば,それで対応はできる.
だが,俺が言いたいのは
「どんな話を,どの部署の,誰に聞いたらよいのかが分からない」.
これなんだ.
でも,問い合わせをしてきた人に,簡単に「わかりません」というわけにはいかない.
「キミが新人で社内のことがわからないのか? それとも,俺の言ってること自体がキミにはわからないのか?」
叱られるのがオチだ.
“少々おまちください”も危険だということが良くわかった.
この返答は,少々ではなくなったときに,また叱られる.
「いつまで待たせるんだ」
案の定,その言葉を吐き捨てられた.
この繰り返しは,いつまで続くのだろう.
ふと,面接のときが頭をよぎった.
会社が新人に電話対応をさせるのは,根性のある人を振り分けるのだろう.
俺はひねくれているから,そう感じてしまった.
いつしか俺は,夕方になると,同じ社員寮で過ごす仲間との仕事後の飲食のことを考えながらすごくようになっていた.
これが,世の中の会社員?
俺自身が,その方向へ進みつつあることに,すこしの苛立ちと楽しみが,心の中にいつしか芽生えていた.
