バカじゃないのこの人!? やっぱ全然いい人じゃなかった! さっきから見えたどす黒いオーラは見間違えじゃなかったんだよ。 でも…また幻聴? あたし耳、本当に悪くなった? 頭の中でぐるぐると回る。 まさか島でこんなに頭を使うとは思ってもみなかった。 「冗談、冗談。 そんな困った顔しないでよ~。 じゃ、またね」 …冗談って。 自分の身体がふにゃふにゃと力が抜けていくのが分かった瞬間だった。