「へっ?!いつも別々じゃん」
「お前は俺の彼女だろ」
「でも……」
「いいから早く来いよ」
優希の手を掴んで半ば強引に引っ張って行った。
「悠稀様!!どうして西野さんと手を繋いでるんですの??」
「……」
「「悠稀様~」」
女達がいつもよりうるさい。
俺に彼女が出来たことがそんなに珍しいかよ。
疾風なんか週刊誌にも撮られてるし、学校にも一緒に来てるだろ。
「ゆ、悠稀!!なんかすごい目立ってるよ」
「気にすんな。悪口とか言われても相手にすんなよ。それと、これから呼び出しとかあっても絶対ついて行くなよ」
女は何するか分かんねーし。
しかも、学年違うから常にそばにいて守ってやれるわけでもない。
そこは優希にも分かって欲しい。
「分かった。悠稀のせいで目付けられてたから別に気にならないし」
入学式のアレか!?
それともオリエンテーションの時のか!?
どちらにしろ悪りー事したな。
「何かあったら言えよ。できるだけ早く行くから」
優希と教室に送ってから自分の教室に向かった。

