出来上がったのは、お店でしてくれるような髪型。



「すごい…」

「かわいいぞ。ってことで行くぞ」



悠稀は、いつまでも髪を見てボーっとしてるあたしの手を引っ張った。



「ちょっと待って!!忘れ物したから取ってくる」

「早くしろよ」



まだ、寮のエレベーター付近だったから良かった。



忘れ物っていうのは、よく彼氏の親に紹介される時につまらないものですがってやるじゃん。



あたしもそれをやろうかと思って。



でも、あたしが持って行くのは手作りケーキ。



そっちの方が気持ちがこもってるかなって思って。



喜んでくれたらいいな。