* * * * * *
ツカツカツカツカ……
「ちょっと、痛い!」
「……」
「ねえ、聞いてるの?」
「……」
もう、何で黙ってるのよ!
ってかこの先は屋上しかないじゃない。
黙っている奏に強引に腕を引かれて屋上に上がる階段を登っている2人。
ーーガチャ
「っ……」
眩しい!!
ずっと薄暗い場所に居たから目がおかしくなってるんだ。
「ねえ、何で屋上なの?」
奏は寧々の質問には答えず、前に寧々が体育座りをしている場所にそのまま向かった。
「……もうっ、用がないなら私は戻る!!」
ーーパシッ
寧々は奏の手を無理やり祓って戻ろうとすると逆の手を今度は掴まれた。


