『ほら、お兄ちゃんに謝ってきな?』 「うん!」 目の前にくる結に合わせて俺も膝を折る。 「お兄ちゃん、指差してごめんなさい」 いいよ、と言うのは恥ずかしかったから、変わりに微笑んで頭を撫でた。 『ごめんな?』 後ろから彼女が控えめに謝ってきた。 「大丈夫だ。 本当にいい子だな、結は」 そういうと彼女は花が咲いたように笑って頷いた。