そんな私には御構い無しに純は作業を続ける。

涙を拭いて純を見たが、私はこの作業を最後まで見れるか心配になった。

何故なら純が鋭く長い肉切り包丁で女の首を切断しようとしていたからだ。

女が肉片になる過程で覚悟はしていたが、目と鼻の先の映画の様な光景に部屋を出たいという衝動に駆られた。

ゴリッと骨に当たった音がしたと思ったら、頭と胴が離れていた。

純は生首にメスを入れ、髪や産毛の生えた皮膚を剥がし、頭蓋骨と筋肉を剥き出しにさせた。

見た目で女と分からなくなってしまった生首を銀のトレイに乗せ、舌の隣に並べた。

私はゴクリと唾を飲んだ。

視界の隅に映る生首は口が裂け大きく口を開き、赤黒い窪みが2つ。

そして髪の生えた頭皮が全て無くなり、鼻が無くなり、最早人間とは言えなくなってしまった生首。

その生首が私を睨んでいる…そんな気がしてならない。